コンセプト

「おかげさまで」のこころ

およそ半世紀前、不幸な戦争を敗北で迎えた私たちは、目覚ましい速度で復興を遂げただけでなく、その民族的資質を活かし驚異的な速度で大いなる飛躍を成し遂げてきました。
しかし昭和から平成へと時代が移り、平和で安定し成熟した社会へと成長したと信じていた私たちは、日常の生活不安と展望の開けない焦燥に満ちた今日を迎えることなど、想像すらしなかったことです。
社会には豊富な情報が溢れています。
便利で快適な生活を送るシステムやアイテムには事欠かない世の中になりました。
そうした反面、仕事はおろか、学業にも人間関係においても効率的、功利的な空気が支配的になり、経済的合理性がもっとも称賛される傾向が顕著となり、人と人とが親しく、睦まじく、支えあい、信じあい、感謝しあうという、温かく深い絆を感じる社会は壊れてしまっているようです。
高齢者は孤立し、幼い命は粗末にされ、若者は職業を得ることも難しく希望を持てなくなっています。
日常の暮らしの中で家族でさえ、ともすれば絆が弱く脆くなりつつある状況も見られます。
このように混沌とした現代を、心豊かに、そして穏やかに暮らし、一人ひとりが幸せを感じながら生きていけるようにならないものでしょうか?
私たちが復興と発展の過程で置き忘れたもの・・・
「ありがとうごさいます」「おかげさまで」「もったいない」「お互い様」など、互いを敬い感謝しあう美しい言葉や心。
もう一度取り戻しませんか?

「おかげさまでプロジェクト」は、日常生活や身近な社会の中で、精神的、経済的、人間関係などにとまどい、不安や不信を抱いている人たちの思いを共有し、真に心豊かに生きていける社会を再び取り戻すことを目指し、社会福祉を中心とした事業を通じて取り組んでいきます。